派遣という働き方について調べていると、「派遣はつなぎ」「一時的な働き方」という言葉を目にすることがあります。
実際、正社員になるまでの間や、次の仕事が見つかるまでの期間として派遣を選ぶ人も少なくありません。
一方で、何年も派遣として働き続けている人がいるのも事実です。
派遣は本当につなぎなのか、それとも長く続ける選択肢なのか。
この記事では、派遣を「つなぎ」と捉える人と、長く続ける人の違いについて整理しながら、派遣という働き方の本質を考えていきます。
「派遣はつなぎ」と言われやすい理由
派遣が「つなぎ」と言われる背景には、契約期間が区切られていることがあります。
多くの派遣契約は数か月単位で更新され、最長でも一定期間で終了するケースが一般的です。
この仕組みだけを見ると、長期的な雇用とは言いづらく、一時的な働き方だと捉えられやすくなります。
また、求人情報やキャリア相談の場でも、「いずれ正社員を目指すなら派遣はつなぎ」「本命の仕事が見つかるまでの手段」という説明をされることがあります。
こうした言葉が積み重なり、派遣=つなぎ、というイメージが定着してきました。
実際には派遣を長く続けている人も多い
一方で、派遣を何年も続けている人が多いのも現実です。職場を変えながら派遣を続けている人もいれば、同じ派遣先で長期間働いている人もいます。
本人が「つなぎ」のつもりで始めたわけではなく、結果的に派遣という働き方が生活や価値観に合っていた、というケースも珍しくありません。
ここで大切なのは、「つなぎとして始めたかどうか」と「長く続けているかどうか」は、必ずしも一致しないという点です。
派遣は、始め方と続け方が分かれやすい働き方でもあります。
派遣を「つなぎ」として捉える人の特徴
派遣をつなぎとして捉える人には、いくつか共通点があります。ひとつは、明確な次の目標があることです。
正社員になりたい、資格を取って別の仕事に就きたい、家庭の事情が落ち着いたら働き方を変えたいなど、派遣の先に具体的なゴールを設定している場合、派遣はあくまで途中段階になります。
また、派遣の条件や立場に強い違和感を持ちやすい人も、つなぎとして考える傾向があります。
評価されにくい、条件が変わりにくい、将来が見えにくいと感じたとき、「ここに長くいる場所ではない」と判断しやすいのです。
この場合、派遣を続けないこと自体が間違いではありません。
派遣を長く続ける人の特徴
一方、派遣を長く続ける人は、派遣という仕組みを理解したうえで選んでいることが多いです。
雇用が安定しにくい点や、昇給・昇進が限られている点も含めて把握し、その代わりに得られるメリットを重視しています。
たとえば、勤務地や勤務時間を選びやすいこと、職場が合わなければ変えられること、責任の範囲が比較的明確であることなどです。
こうした点を自分の生活や価値観と照らし合わせ、「今の自分には合っている」と判断できる人は、派遣を長く続ける選択をしやすくなります。
「長く続ける=成長していない」わけではない
派遣を長く続けていると、「このままでいいのか」「成長していないのでは」と不安になる人もいます。
ですが、派遣を続けているからといって、成長していないわけではありません。複数の職場で経験を積み、環境適応力や業務対応力を高めている人も多くいます。
ただし、その成長が分かりにくいのも派遣の特徴です。肩書きや昇進といった形で見えにくいため、本人が意識しないと「何も積み上がっていない」と感じてしまうことがあります。
だからこそ、派遣を長く続ける場合は、自分なりの基準や目的を持つことが重要になります。
派遣から離れる人が感じやすい違和感
派遣から離れる人の多くは、ある時点で「このまま続けるのは違う」と感じています。
そのきっかけは、年齢、収入、将来設計、体力など、人によってさまざまです。
仕事内容そのものよりも、将来への不安や評価されない感覚が積み重なり、派遣という働き方に限界を感じるケースもあります。
ここで注意したいのは、派遣を離れることが失敗ではないという点です。
働き方を見直すタイミングが来ただけであり、派遣での経験が無駄になるわけではありません。
派遣は「つなぎ」かどうかは人によって違う
結局のところ、派遣が「つなぎ」かどうかは、その人の考え方や状況によって変わります。
つなぎとして使う人もいれば、生活に合った働き方として続ける人もいます。どちらが正解、どちらが間違いという話ではありません。
大切なのは、「今の自分にとって派遣はどういう位置づけなのか」を自分で把握しているかどうかです。
周囲の言葉やイメージに引きずられて判断すると、必要以上に不安になってしまうことがあります。
記事まとめ
派遣は「つなぎ」と言われがちですが、実際には長く続ける人も多く、その理由は人それぞれです。
明確な次の目標がある人にとってはつなぎになりやすく、派遣の仕組みやメリットを理解したうえで選んでいる人は長く続ける傾向があります。派遣がつなぎかどうかは、働き方の価値観次第です。
他人の基準ではなく、自分の状況や気持ちをもとに判断することが、後悔の少ない選択につながります。