派遣の求人を探していると、「3か月限定」「繁忙期のみ」「プロジェクト終了まで」といった短期・期間限定の仕事を見かけることがあります。
私はこれまで、数週間から数か月、長いものでは1年程度まで、さまざまな期間限定の派遣を経験してきました。
データ入力、商品の検品、書類の確認、PCのキッティング、繁忙期の受注処理、資料発送など、仕事内容もさまざまです。
特に子どもが小さかった頃は、あえて長期ではなく期間限定の仕事を選んでいた時期がありました。
何度も経験してきたからこそ感じるのは、短期・期間限定の派遣には「短いから気楽」というだけではないメリットがある一方、働いてみなければわからないデメリットもあるということです。
今回は、私自身の経験をもとに、短期・期間限定派遣という働き方についてお伝えします。
私が短期・期間限定の派遣を選んでいた理由
子どもが保育園から小学校低学年の頃、私は長期のフルタイム勤務を積極的には選びませんでした。
長く同じ職場で働けば、仕事に慣れるにつれて任されることも増えていきます。「残業なし」という条件で入ったとしても、仕事を覚えれば責任が増え、結果的に残業することになるのではないかという不安もありました。
子育てとの両立を考えると、当時の私には「この日まで働けば終わり」と最初からわかっている期間限定の仕事が合っていました。
勤務地もかなり意識していました。徒歩圏内、または電車で2駅程度までを中心に探し、災害などで電車が止まったとしても、最悪の場合は歩いて帰れることを条件のひとつにしていました。
短期派遣は単に「長く働きたくない人が選ぶ仕事」ではありません。私にとっては、その時の生活に合わせて働くための選択肢でした。
短期・期間限定派遣のメリット
終わりが決まっているので予定を立てやすい
短期・期間限定派遣の大きなメリットは、契約終了の時期が最初からわかっていることです。
「3か月だけ働く」「繁忙期が終わるまで働く」など、仕事と生活の予定を組み合わせやすくなります。
私の場合も、子どもの生活を優先したい時期には、この「終わりが見えていること」が大きな安心材料でした。
数か月しっかり働いたあとに少し休むという働き方もできますし、家庭の事情や今後の予定に合わせて仕事を選ぶこともできます。
人間関係が合わなくても期間満了までと割り切りやすい
職場の人間関係は、実際に働いてみなければわかりません。
短期派遣でも人間関係に悩むことはあります。しかし、最初から終了時期が決まっているため、「あと○週間」と考えて乗り切れることもあります。
長期勤務の場合、「この状態がいつまで続くのだろう」と感じることがありますが、期間限定なら出口が見えています。
もちろん無理をして契約満了まで耐える必要はありませんが、終わりが決まっていることは精神的な負担を軽くしてくれる場合があります。
さまざまな仕事や職場を経験できる
私は短期・期間限定派遣を通じて、本当にいろいろな仕事を経験しました。
商品の検品、大規模プロジェクトでのデータ入力、保険関係の資料発送、PCのキッティング、申込書類の目視確認、繁忙期の受注処理など、長期の仕事だけを選んでいたら経験しなかったであろう業務もたくさんあります。
その中で、自分に向いている仕事だけでなく、自分には向いていない仕事もわかるようになりました。
たとえば私は、電話対応が含まれる仕事を経験して「やはり電話中心の仕事は自分には合わない」と改めて感じました。
働いてみたからこそわかることはたくさんあります。短期派遣は、自分の適性を知る機会にもなりました。
期間限定から別の可能性につながることもある
期間限定で入ったからといって、必ず予定どおり終了するとは限りません。
私自身、短期の予定だった仕事で評価していただき、契約が延長されたことがあります。また、派遣先から社員として働かないかと声をかけてもらったこともありました。
繁忙期限定の仕事を終えたあと、翌年の同じ時期に派遣会社を通して個人指名で仕事の依頼をいただいたこともあります。
短期だから、その職場との関係も短期で終わるとは限らないのです。
短期・期間限定派遣のデメリット
良い職場でも契約が終わる
これは、短期派遣を何度も経験して特に感じたことです。
人間関係が良く、仕事内容も自分に合っていて、「もう少しここで働きたい」と思う職場もありました。
それでも、期間限定の仕事は業務が終了すれば契約も終わります。
実際に私も、職場環境がとても良く延長したいと思ったものの、「期間を延ばしてもお願いする業務がない」という理由で契約満了になったことがあります。
終わりが決まっていることはメリットですが、同時にデメリットでもあります。
収入が安定しにくい
契約満了後、すぐ次の仕事が決まるとは限りません。
短期の仕事を繰り返す場合、次の仕事が始まるまで期間が空けば、その間の収入もなくなります。
「3か月働いて、翌週から次の仕事」というように毎回うまくつながるとは限らないため、継続的に一定の収入が必要な人にとっては注意したいところです。
期間限定派遣を選ぶなら、契約終了後をどうするのかも考えておいた方が安心です。
「短期=簡単・気楽」とは限らない
短期や期間限定という言葉から、比較的簡単な仕事を想像する人もいるかもしれません。
実際、マニュアルに沿って進めるデータ入力やチェック作業など、仕事の範囲が明確な求人はありました。
一方で、繁忙期の大量受注を処理したり、膨大な書類をひたすら確認したりする仕事も経験しています。
また、データ入力の予定で入ったものの、実際には電話やクレーム対応まで含まれていたこともありました。
短期間だからこそ、企業側も「この期間にこの仕事を終わらせたい」という明確な目的を持って大量の派遣社員を採用しているケースがあります。
そのため、勤務期間の短さと仕事の大変さは別の話だと思っておいた方がいいでしょう。
短期派遣だからこそ仕事内容は詳しく確認したい
私の経験から特におすすめしたいのは、応募する段階で仕事内容をできるだけ具体的に確認することです。
「事務」「データ入力」「事務補助」と書かれていても、実際の仕事内容には幅があります。
電話対応はあるのか、来客対応はあるのか、立ち仕事や重い資料を運ぶ作業はあるのか、残業はどの程度発生するのかなど、自分にとって重要な条件は派遣会社に確認しておきましょう。
短期の場合、「合わなければすぐ終わる」と考えることもできます。
しかし、たとえ2か月でも、自分に合わない仕事を毎日続けるのは長く感じるものです。
仕事内容だけでなく、勤務日数、勤務時間、通勤時間なども含めて、短期間なら我慢できるかではなく、その期間を無理なく働けるかという視点で選ぶことが大切だと思います。
短期・期間限定派遣はライフスタイルに合わせて働きたい人の選択肢になる
短期・期間限定派遣を何度も経験してきた私にとって、この働き方の一番の魅力は「自分の生活に仕事を合わせやすかったこと」です。
特に子どもが小さかった頃は、仕事を最優先にすることはできませんでした。
だからといって、まったく働きたくなかったわけでもありません。
そんな時期に、「まずは数か月」「この仕事が終わるまで」という働き方ができたことは、私にとって大きなメリットでした。
もちろん、安定した収入を求める人や、一つの職場で経験を積みながら長く働きたい人には、長期派遣の方が合っていることもあります。
短期派遣と長期派遣のどちらが優れているという話ではありません。
その時の家庭環境、収入、今後の予定、仕事に何を求めるのかによって、自分に合う働き方は変わります。
私自身も、生活の変化とともに期間限定派遣から長期派遣へと働き方を変えていきました。
短期・期間限定派遣は、派遣という働き方だからこそ選びやすい選択肢のひとつです。
「今は長期で働くのが難しい」と感じている人も、最初から働くこと自体を諦めるのではなく、期間や勤務日数を限定して探してみると、自分の生活に合った仕事が見つかるかもしれません。
