派遣先でパワハラを受けたときー40代の私が派遣会社に相談するまで

派遣先でパワハラを受けていたとき、私はそれがパワハラだとは気づいていませんでした。仕事を教えてもらえない状況にも、「今はやることがないのかな」と思っていたくらいです。

ところがある日、派遣会社からの連絡で、自分が「仕事ができない人」「態度が悪い人」として派遣先から報告されていたことを知ります。そこで初めて、あの状況がパワハラにあたると知りました。この記事では、40代の私が派遣先でパワハラを受け、派遣会社に相談するまでのことをお話しします。

派遣先で受けたパワハラは「仕事を教えない」ことだった

パワハラと聞くと、怒鳴られたり、人前で責められたりする場面を思い浮かべる方が多いと思います。けれど、私が派遣先で受けたのはそういった目に見えるものではありませんでした。

仕事を教えてもらえなかったのです。

初日に業務の流れをザっと説明されただけで、その後は具体的な仕事の指示も、やり方の説明もありませんでした。

私はそれを「今はまだ任せる仕事がないのかな」と受け止めていました。まさかそれが、私を辞めさせるために、わざと仕事を教えないという手段だったとは思いもしなかったのです。

仕事を教えてもらえないまま派遣先で過ごしていた40代の私

派遣先によっては、最初のうちは仕事が少なく、様子を見ながら少しずつ任されていくこともあります。だから当時の私は、「そのうち仕事を振ってもらえるだろう」と考えていました。

とはいえ、やることがないまま一日中席に座っているのは、想像以上に苦痛でした。時間がなかなか進まず、手持ちぶさたで、ただパソコンの画面を眺めて過ごす日が続きます。

40代後半という年齢もあり、自分から波風を立てるより、任されたことをきちんとこなそうという気持ちもありました。まさか、その「暇な姿」まで見られていたとは想像もしていなかったのです。

派遣会社からの連絡で知った派遣先のクレーム

ある日、派遣会社の担当者から連絡がありました。派遣先の管理職から、私について「仕事ができない」というクレームが入っているというのです。

話を聞くと、教育係になるはずだった女性社員が、私のことを「仕事ができない人」として管理職に報告していました。さらに「背もたれに寄りかかっていて、業務中の態度が悪い」とも伝えていたのです。それを受けた管理職が、派遣会社にクレームを入れたという流れでした。

これには本当に驚きました。仕事を教えてもらえていないのに、できないと報告されている。やることがないから座っているだけなのに、態度が悪いと言われている。しかも本人の私には何も言われないまま、話だけが管理職、そして派遣会社へと上がっていたのです。

その後も、やることがなく軽く片ひじをついて画面を見ていたところ、「さらに態度が悪い」と指摘されました。仕事を与えずにおいて、暇にしている様子を悪く報告する。ここまでくると、偶然ではないことは明らかでした。

「仕事を教えない・与えない」も派遣先のパワハラにあたる

担当者に事情を話す中で、私は「仕事を教えない・与えないこと」もパワハラにあたる場合があると知りました。正直なところ、それまで考えたこともありませんでした。

厚生労働省はパワハラの代表的な類型として6つを示しています。その中の「過小な要求」には、嫌がらせのために仕事を与えないことが例として挙げられています。

また、必要な情報を渡さずに職場で孤立させるような行為は、「人間関係からの切り離し」にあたる可能性があります。

つまり、殴られたり怒鳴られたりしなくても、仕事を与えずに「できない人」「態度が悪い人」に仕立て上げることは、パワハラになりうるのです。

そして、派遣社員へのパワハラについては、派遣会社だけでなく派遣先にも防止のための措置をとる義務があります。派遣の立場だからといって、我慢しなければならない理由はありません。私の件も、最終的にはパワハラとして認められることになりました。

派遣先のパワハラを派遣会社に相談するときに大切なこと

私の場合は、派遣会社からの連絡をきっかけに事情を話すことになりました。けれど本当は、もっと早く「おかしい」と気づいて、自分から相談できていればよかったと思っています。

相談するときに大切なのは、感情ではなく事実を伝えることです。いつ、どんな説明や指示を受けたのか、あるいは受けられなかったのか。日付ごとにメモを残しておくだけでも、相談の説得力は大きく変わります。

とくに「仕事を教えてもらえない・与えてもらえない」というパワハラは、周りから見えにくいのが特徴です。放っておくと、私のように相手の言い分だけが先に伝わってしまいます。だからこそ、こちら側の事実を記録しておくことが、自分を守ることにつながります。

もし派遣会社がきちんと対応してくれない場合は、各都道府県の労働局にある総合労働相談コーナーのような、外部の相談窓口を利用する方法もあります。

「仕事を教えてもらえない」と悩む40代の派遣社員の方へ

派遣先で仕事を教えてもらえない状態を、「今はやることがないだけ」「自分の力不足かも」と受け止めている方がいたら、一度立ち止まって考えてみてほしいのです。それは本当に、ただの偶然やあなたのせいでしょうか。

必要な仕事を与えずに、できない、態度が悪いと責めるのは、指導ではありません。パワハラにあたる可能性があります。私自身、そのことを知ったのは、すべてが明るみに出てからでした。

パワハラは、黙って耐えていればいつか終わるものではありません。何も知らずに過ごしているあいだにも、相手の話だけが先に広まっていくことがあります。

おかしいと感じたら、まずは記録を残し、派遣会社に相談してください。あなたが守られるべき立場であることは、派遣であっても変わりません。

この記事を書いた人

TOMOKOのアバター TOMOKO 40代・50代女性向け 派遣の始め方ナビゲーター

派遣という働き方で15年以上、40代・50代女性向けに情報発信をしています。
大手企業の正社員経験と育児によるブランクを経て、派遣として働き続けてきました。

特別な資格やスキルがなくても、自分に合う仕事を選びながら続けられるのが派遣の良さだと感じています。

このブログでは、派遣が初めての方や久しぶりに働く方に向けて、実体験をもとに、現実的で無理のない情報をお届けしています。

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